続いて、同様に隙間の開く、ひざ下フリル部分の処理です。 ここは接着してしまって構わない部分なんで、アルテコパテを使用して処理します。 アルテコパテは、パウダー上の主剤に液体状の硬化剤を混ぜることで硬化する材料です。 硬化時間もおよそ2分と早く、接着力も強力です。 模型製作には何かと使いでのあるものなんですが、チトお値段が高いのが難点でしょうか。

ここもポリパテのときと同じですね。 片側に盛り付け、ウリャっと接着です。 完全硬化後はサクサク削れるので、モールドの多い部分でも結構何とかなります。

軸うち作業の説明で、貫通式をご紹介しましたが、その後のケアです。 表面側の穴には、同素材で蓋をしてやるのがのぞましいです。 瞬着などを使うと、レジンとの硬度差からレジンだけが削れ(瞬着部分が削れない)結果段差が出来てしまうことがあります。 同素材だと、その心配が無いわけですね。 奥のほうに瞬着をちょこっと流し込み、細く切ったレジン片を突っ込んで下さい。 瞬着硬化後、通常のバリを取るのと同じ要領で処理できます。

実は、この段階で、写真を一日分撮り忘れてしまいました。 その一日に行った作業は以下です。
■ポリパテを使った部分を、アルテコでコート
(ポリパテはレジンへの喰いつきがそれほど良くないので、はがれ防止のため)

■アルテコをさらに解きパテでコート
(アルテコは気泡が出来やすいため)

■一連の作業のたびに、ペーパーがけ

■ペーパーがけ終了後、クレンザーと中性洗剤を混ぜたもので、本洗い。

・・・ココまで終わると、工作作業は終了です。 



塗装作業
 

サフを吹き終わって乾燥中のパーツ。  重めのものは、発泡スチロールなどのブロックを使って固定します。 今回はパーツ数が少なかったため、サフ吹き自体は20分程度で終了しました。

レジンキットを作る際、実はこの「サフ吹き」段階にガックリ来ることが多いです。 目を覆いたくなるような気泡の山が発見されたり・・・ 中央の画像は、さすがに処理しないといけなそうな気泡郡です。 前面だしなあ。

そしてもっともヤバイのがこれです。 キぃヤアー! 何でこんなところに気泡出るのん! このまま目の塗装したら、絶対この部分に黒とか入って、白目汚くなります。 溶きパテ処理必須です。

溶きパテによる気泡埋めが終わり、再度サフをかけた状態。 上の写真に比べて、かなりキレイになってると思います。 今回表面処理についてはこれで終了です。 乾燥を待って、ホワイト塗装に入ります。

中央が、下地の白を吹き終わったものです。 いつもどおり、フィニッシャーズのファンデーションホワイトを使用しております。 

肌色が入れ終わりました。 予定通り、クリアーオレンジを下塗りした上から、調色したフレッシュをかけています。 この辺の作業は、書く気になれば200行くらい書くことがあるんですが、豪快にはしょります(笑)。  特筆すべき点として、顔部分のみクリアーコート作業があります。 今後、瞳塗装の際にエナメル塗料を使うんですが、そのエナメルがふき取りやすいようにするためです。 これをやっておかないと、肌色に黒が残ったりして面倒なことになりかねません。

若干の修正が必要なものの、顔の塗装が終わりました。 他のパーツが塗り終わったあと、ツヤを整えてやる予定です。

眼球内、右上部のキャッチライトは、原画には書き入れられてなかったのですが、立体としてみた場合、ここにキャッチライトがあったほうが見栄えが良いので、独断で入れてみました。 
…なんだか、どんどん原画と離れていくな。 まあいいか(笑)

服の塗装と、かえるの塗装が終わりました。 もっとも、カエルはこのあと筆での仕上げが残っていますが。 かえるって、ツヤあり?(笑)   このカエル、原画では茶色で描かれていたんですが、あまりにも暖色(特に茶系統)が並んでしまうので、緑で塗ってみましたよ。

…で、最後の最後にドッキリミスをしてしまいました。 つや消しクリアーかけたら、なんだか妙につやが消えるんだわ。 吹いてるそばから白くなるといいますか。 

「こりゃあ、湿度の影響か、希釈をミスったのかもしれん。 これじゃあフラットベースをそのままかけてるようなもんだ」

なんて思ったら、フラットベースの原液でした(笑)。 フラットクリアーの調整用に、一応フラットベースのビンも出してあったんですが、間違ってそちらを掴んだ模様。 考えられんよなあ… 希釈してる時点で、普通は気付くよなあ(笑)。

最後まで油断は禁物ですね。 前髪ワンパーツに吹いたんですが、見事に塗面が割れましたわ。 必死で修正したけど、よくみりゃわかります。 申し訳ねえ、あまり見ないで(笑)


ということで、「小夜ちゃん」が完成しました。 

 この時は、WFに展示する必要があったため、制作期間が1週間しか確保できず、正直、手を付けれなかったところもあります。 最低限の完成度といえるかもしれませんが、最大限の努力はしました。 悔いは無いっす。 パーツが多いキットでも、おおよそ今回説明した方法の繰り返しで対応できますので、ゼヒ挑戦してみてくださいね。 思ってるよりもずっと簡単ですよ。





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