実践編 その2 フィギュア「小夜ちゃん」でも作ってみる。


 今回は、レジン製フィギュアの製作について、簡単に説明したいと思います。 もともとブログの方で夏場に連載していたものを、今回HP用にまとめましたので、記事としてちょっとばらつきもあるかとは思いますが、暖かい目でお付き合いくださいませ(笑) 

お題はこちら、鹿忠の友人 エポ式 君原型製作の「小夜ちゃん」 でございます。 


 

それではさっそく製作に移りましょう。 

洗浄、及びパーツの確認

早く作り始めたいと気持ちは焦りますが、まずは離型剤を落とさねばなりません。 市販のキットよりは随分少ない感じですが、刃物を使う作業が多いので、ヌルヌルは大敵であります。 

(左画像)容器は100均で買ったバケツ、ペットボトルの中身は市販の離型剤落しです。 
(右画像)10分ほど浸したところで水揚げです。 パーツの確認もここでやっちゃいましょう。

ゲート及びパーティングラインの処理、軸打ち


写真左より 
小夜ちゃんのしっぽパーツがモデルです。  
大き目のバリは、ニッパーで単純に切っちゃいます。 ウリャ!
レジンフィギュアの製法的性質上、型が合わさる部分には、段差が出来がちです。 もちろんこれも処理してやります。 まず、段差の部分の低い側に油性のマジックでラインを引きます。
その後、段差の高いほうを、デザインナイフを平行に動かしながら削ってやります。 カンナがけに近い作業です。

左画像)なんとなく、マジックで書いたラインが消えるあたりを一つの目安とします。 ラインが消えるということは、段差が少なくなってきているということですから。 
(右画像)あとは、ペーパー(今回は400番)で形を整えてやると終了です。 この後プラパテによる処理がありますが、それはまた後で。

軸打ち、真鍮線による接合 

左足パーツを太腿に接続する部分で説明します。  まずは、左足パーツに2o径のピンバイスで穴を開けます。 貫通させちゃってください。 
一度、ゼリー状の瞬間接着剤で、両パーツを接着してしまいます。 その後、足裏側からピンバイスを入れて、太腿側まで穴を開けるというわけです。 これだと、ズレがおきにくいです。
貫通した太腿側パーツ。  
あとは、2mm径の真鍮線で接合してやればOKです。


接合面のポリパテ処理 

ガレージキットの多くは、このように接合部分で隙間が開いたりしております。 このままだと接着も容易ではないですし、そもそも美観を著しく損ねます。 ここは丁寧に処理してやりましょう。
用意したマテリアルは、ポリパテとメンタムです。 左より、ポリパテ、硬化剤、メンタムとなっております。 まずはメンタムを少量、綿棒につけます。 
ポリパテがついて欲しくない側に、メンタムを塗布します。 右側の画像は、太腿パーツにポリパテを盛った状態です。


ウリャ!って感じで軸位置を合わせて差し込みます。 そのまま一時間ほど待つと、ポリパテが大体硬化すると思います。ちょっと引っ張ってやると、メンタムの効果で、もも側にのみポリパテがついた状態で外れてきます。

肩部分も、同様の処理を行います。 また、この時メンタムを塗布する側に、軽く穴を開けておくと、接着ガイドも出来ますので便利かと思います。

あとは、はずしたパーツを400番程度のペーパーでならしてやります。 で、ならしたパーツを組み付けたのが、右の画像です。 上の画像に比べて、隙間が少なくなっているのがご確認できるかと思います。 これで接着も問題なく行えます。



NEXT  BACK